診療のご案内

女性外来

不妊症検査一覧

女性側の不妊症検査一覧

検査名をクリックすると、詳しい説明がご覧いただけます。

不妊一般検査一覧

検査項目 時期 保険/自費
内診 初診時 保険
子宮頸部細胞診
超音波検査
血液検査Ⅰ 風疹抗体価検査 初診の日から次の月経開始までに採血して下さい。保険と自費の混合診療禁止のため、他の検査と同時にはできません。 自費
抗ミュラー管ホルモン(AMH)
抗精子抗体
感染症、クラミジア
末梢血、検尿
月経血培養 月経中(量の多いとき)
月経周期3~6日目ごろ
保険
血液検査Ⅱ 性腺刺激ホルモン、
プロラクチン、
テストステロン
生化学、血糖値
頸管粘液検査 排卵期(基礎体温上昇の数日前) 保険
超音波による卵胞計測 保険/自費
血液検査Ⅲ(甲状腺機能、E2) 排卵期(卵胞計最大の日) 保険
性交後試験(フーナテスト) 頸管粘液検査により実施日を決める 保険
血液検査Ⅳ(プロゲステロン、CA125) 基礎体温高温相7日目頃 保険
超音波による子宮内膜厚の測定 保険/自費
子宮内膜細胞診 保険
子宮卵管造影 月経時に診察して実施日を決める 保険

一般検査の時期

特殊検査一覧

検査項目 簡単な内容 場所 保険/自費
下垂体負荷試験
その他の内分泌検査
排卵障害のある時などに行います。 外来 保険
子宮鏡検査 子宮内のポリープや癒着などの病変に対する検査です。簡単な治療も行うこともできます。 外来 保険
腹腔鏡検査 全身麻酔下で行います。
卵管や卵巣の検査および治療を行います。
入院 保険

検査についての詳しい説明

一般検査

経腟超音波検査
時期 初診時
方法 腟内に小さな超音波の器械(プローブ)を挿入して、子宮や卵巣を観察します。
説明 筋腫や卵巣腫瘍などが無いかが分かります。痛みはありません。
子宮頸部細胞診(子宮頸がん検診)
時期 初診時
方法 腟鏡で腟を開き、子宮頸部(入り口)から綿棒で細胞を採取します。ほとんど痛みはありませんが、出血することがあります。
説明 がんの初期の段階では出血など症状がありません。ほとんどの初期癌は検診を受けなければ発見されません。
血液検査Ⅰ
時期 初診の日から次の月経開始までに採血して下さい。保険と自費の混合診療禁止のため、他の検査と同時にはできません。
項目 末血・クラミジアの血液検査、尿検査、感染症(B型肝炎、C型肝炎、血清梅毒検査、HIV 抗原)
風疹抗体価、抗ミュラー管ホルモン、抗精子抗体
説明
ⅰ. 末血・クラミジアの血液検査、尿検査、感染症(B型肝炎、C型肝炎、血清梅毒検査、HIV 抗原)
貧血や腎臓の異常がないかを採血と検尿で調べます。クラミジアは不妊の原因になる性感染症です。
B型肝炎、C型肝炎、梅毒、HIVは妊娠・出産により赤ちゃんに感染することがあります。陽性ならば詳しい検査や治療が必要です。

ⅱ. 風疹抗体価(HI)
これから妊娠をしようとする女性は、血液検査で風疹の抗体価(HI)を測定して、低い場合(16倍以下)はワクチン接種をしておくことが強く勧められています。
妊娠初期の女性が風疹にかかると、胎児も感染して白内障や緑内障などの眼症状、先天性心疾患、感音性難聴などの症状を呈する先天性風疹症候群(CNS: congenital rubella syndrome)を引き起こすことがあるからです。
幸い、20歳代~40歳代の約80~90%の女性には、すでに風疹に対する十分な抗体価があり、ワクチン接種は必要がありませんが、念のため血液検査で抗体価を確認する必要があります。
症状のでない不顕性感染の場合でも先天性風疹症候群が起こることがあり、稀に、ワクチン接種歴があっても再感染によってCNSが起こることがあります。
ワクチン接種は、妊娠していないことが確実な時期に行い、接種後は2カ月間の避妊が必要です。

ⅲ. AMH(抗ミュラー管ホルモン、anti mullerian hormone)
毎月の月経周期ごとに、卵胞という卵子の入っている袋が、1つだけ発育して排卵します。卵巣には、その出発点となる小さな卵胞(前胞状卵胞と小胞状卵胞)がたくさんあります。その小さな卵胞のまわりの細胞(顆粒膜細胞)からAMHと言うホルモンが分泌されます。この時期の卵胞発育を調整していると考えられています。
したがって、AMHの値は、今後排卵する卵胞のもとである前胞状卵胞と小胞状卵胞の数とおおよそ比例することになり、将来の卵巣の働き(卵巣予備能)をある程度知ることができます。
また、卵胞が発育すると分泌されなくなるため、卵胞の発育に左右されず、月経周期のどの時期でもほぼ一定であることや、ピルやGnRH等のホルモン剤投与の影響を受けないと考えられています。
不妊症の治療においては、排卵誘発剤に対する卵巣の反応性を予想するのに用いたり、治療を早目にステップアップをしていくかどうかを判断するのにとても有用です。
しかし、問題点として、AMHの値が低くても、上昇させる薬物などの治療法がないことや、AMHは卵胞の量を反映しますが、卵の質とは必ずしも相関しないため、妊娠率とは関係しないことが指摘されています。
AMHを測定して治療の参考とすることをお勧めしますが、上記の様な問題点もありますので、測定を希望しない場合は申し出てください。
(※ AMH値の平均値参照)
ⅳ. 抗精子抗体
抗体とは体内に侵入した異物(ウイルスなど)を破壊する作用を持つものですが、時に精子に対しての抗体(抗精子抗体)を有することがあります。抗精子抗体があると、精子の子宮・卵管への進入が障害されます。
 ※ 参考 AMH値の平均値 (JISART より)
年齢 -27 28-29 30-31 32-33 34-35 36-37 38-39 40-41 42-43 44-45 46- 
平均値
(ng/ml)
6.04 6.15 6.31 5.42 4.75 3.82 3.18 2.44 1.67 1.31 1.00
(注)AMH値は、ばらつきが大きく、どの年代にもほとんど0の人が存在し、0であっても妊娠・出産する人がいます。そのため、正常範囲を決める事ができません。AMHの値に一喜一憂するのではなく、ステップアップの意思決定の参考にするなどの目的で用いることが重要です。
月経血培養検査
時期 月経中の出血量が多い日
方法 腟の中より月経血を採ります。
説明 稀に、結核が不妊の原因のことがあるので、結核菌の検査をしています。
注意 来院時には、タンポンは使用しないで下さい。
血液検査Ⅱ
時期 月経開始後3日目頃
項目 卵胞刺激ホルモン(FSH)、黄体化ホルモン(LH)、プロラクチン、テストステロン、肝腎機能・血糖
説明 卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体化ホルモン(LH)は、卵巣の機能をコントロールしています。プロラクチンは本来母乳を出す働きをしています。非妊娠時にプロラクチンが増えると卵巣の働きが抑えられてしまいます。テストステロン(男性ホルモン)が、比較的高値のために妊娠しにくい場合があります。また、肝臓、腎臓の異常や血糖値の異常がないかを調べます。
頸管粘液検査と超音波による卵胞計測
時期 基礎体温上昇の2~3日前
方法 頸管(子宮の入り口)の粘液を採取し、量と性状をしらべます。経腟的に超音波で、卵巣内の卵胞の大きさを測定します。
説明 いずれも排卵日を予測する検査です。頸管粘液が増えて牽引性が増し、卵胞計測で卵胞計が約2cmになると排卵が近いと考えられます。
注意 粘液量が少なかったり、卵胞経が小さかったりするときは、排卵はまだ先と考えられますので、2~3日後に再検します。超音波検査は月3回までは保険適応ですが、それ以上は自費になります。同じ検査をしても、日によって費用が異なることがあります。
血液検査Ⅲ
時期 卵胞経最大の日
項目 卵胞ホルモン(E2)、甲状腺機能に関するホルモン
説明 卵胞ホルモンを測定することで卵が良好であるかがわかります。甲状腺機能に異常があると卵巣の機能が低下し、妊娠しにくくなったり流産しやすくなったりします。
性交後試験(フーナーテスト)
時期 排卵期。頸管粘液検査・超音波検査等により実施日を決定
方法 性交をもった後に、頸管粘液や子宮内の液を採取して、そこに運動精子がいるかどうかを調べます。この検査の前は、3~5日間の夫の禁欲期間があった方が良いと言われています。
説明 腟内に射精された精子が子宮腔内に到達できるかの検査です。十分な運動精子が見られない時は、再検査を行います。結果が悪いのに、その周期に妊娠した報告もあります。不良の場合は、数回検査をして評価をします。
注意 フーナー検査を行う前に、頸管粘液検査や経腟超音波検査をして排卵日を推定して、いつ検査を行うかを決めます。検査後に少量の出血があることがあります。
血液検査Ⅳ
時期 高温相7日目頃
項目 黄体ホルモン(P4)、CA125
説明 黄体ホルモンが充分にないと着床しにくいことがありますので、このホルモンを測定して黄体機能を評価します。子宮内膜症などがあると、CA125と言う血液中の物質が高くなります。
注意 基礎体温がどこから高温になったか分かりにくいことがあります。遅くなると検査ができませんので、体温が高いか低いか分からない時は、高くなったと考えて受診してください。
子宮内膜の厚さの測定
時期 高温相7日目頃
方法 経腟的に超音波で、子宮内膜の厚さを測定します。
説明 着床する頃の子宮内膜の厚みが薄いと妊娠しにくくなることがあります。
子宮内膜細胞診(子宮体がん検診)
時期 高温相7日目頃
方法 子宮体部(奥)に細い器具(エンドサイト)を挿入し、細胞を採取します。
説明 多少の痛みがあり、出血することもあります。原則として、全ての患者さんに受けていただきます。子宮の入り口が狭い場合には、子宮体部から細胞が採れず検査ができないことがあります。
注意 検査後2~3日間出血があります。当日ナプキンを持参して下さい。検査当日は入浴を控えて下さい。出血のある間は性交を控えて下さい。
子宮卵管造影
時期 月経時に来院していただき、月経終了の数日後になるように予約します。
方法 1日目は、細いチューブを子宮内に入れて、ヨードの造影剤を注入してレントゲン撮影をし、子宮内腔の形状や卵管の通過性を検査します。翌日は腹部のレントゲン写真を1枚撮影し、腹腔内に拡がった造影剤のパターンにより、癒着の有無を判定します。
注意
  • チューブ挿入および造影剤注入時多少の痛みを伴います。
  • 出血のある日や性交後はできません。放射線を使いますので、必ず、月経が開始してからは性交をひかえて下さい。
  • 検査後2~3日間出血があります。当日ナプキンを持参して下さい。検査当日は入浴を控えて下さい。出血のある間は性交を控えて下さい。
  • 検査後感染予防のための抗生物質を内服していただきます。
  • ヨードアレルギーのある方は検査できません。あらかじめ予約の際にアレルギーの有無についてお尋ねいたします。

特殊検査

下垂体負荷試験・そのほか内分泌検査
時期 医師が指示します。
方法 脳の下垂体というところを刺激する注射の前後に採血し、下垂体から分泌されるホルモンの反応をみます。
説明 排卵がない、排卵があってもその時期が遅い、あるいは黄体機能が充分でないなどの場合に原因を調べるために行います。
子宮鏡検査
時期 月経終了の直後、月経中に予約をとります。
方法 子宮専用の内視鏡(太さ3~5ミリ)を子宮内に挿入し、子宮の内腔の状態を観察します。
注意
  • 検査時多少の痛みを伴います。
  • 出血のある日や性交後はできません。月経が開始してから性交を控えておいてください。
  • 検査後2~3日間出血があります。当日ナプキンを持参してください。検査当日は入浴を控えてください。出血のある間は、性交を控えてください。
  • 検査後感染予防のための抗生物質を内服していただきます。
腹腔鏡検査
時期 月経期以外
方法 入院し全身麻酔をかけて行います。腹部に小切開を加え、内視鏡を腹腔内に挿入し、卵管、卵巣、子宮、さらに腹腔内の状態を観察する検査です。
説明
  • 子宮卵管造影で異常が認められる場合、子宮内膜症が疑われる場合、長期間妊娠しないのに一般検査がすべて正常な場合、いろいろ治療しても妊娠しない場合などに行います。
  • 軽度の癒着や軽度の子宮内膜症は腹腔鏡により治療可能ですので、診断だけでなく治療の意味もあります。
  • 腹腔鏡検査の後に妊娠しやすくなることもあります。

体重増加と生殖医療・周産期医療について

体重は生殖能力と密接に関係し、体重が増えすぎても、減りすぎても、月経異常、不妊、妊娠・分娩異常の頻度が増加します。
最近、食生活の変化などから肥満症が増加しています。体重が増加すると、妊娠しにくくなったり、妊娠しても流産しやすかったり、妊娠・分娩経過に異常が起こりやすいことが明らかになっています。また、赤ちゃんの先天性の病気の頻度も高くなります。
そこで、当センターでは、妥当な体重(BMIが30以下)になるまで、不妊症の検査は行いますが、治療を控える方針をとっています。廻り道の様ですが、まず体重を調節することが、良い結果をもたらすと考えています。

(2011年10月8日)

【参考】

体重の評価には、BMI(ボディ・マス・インデックス) という指標が優れています。
BMI=体重(kg)/身長(m)2です。日本肥満学会は、BMI22を標準としており、25以上を肥満、18.5未満を低体重としています。

1. 月経異常の頻度は、BMI22~23が一番少なく、これを1とすると

① 24~30 1.5~2.5
② 30~35 2.5~5
③ 35以上 5以上 になります。

2. 例えば、体外受精などの生殖補助医療(ART)での妊娠率は、BMI22~24.9を1とすると

① 25~29.9 0.81
② 30~34.9 0.73
③ 35以上 0.50 と低下します。

3. 妊娠してからも、流産率が増加します。流産する頻度は、18.5~24.9を1とすると

① 25~29.9 1.29
② 30~34.9 1.71
③ 35以上 2.19 と増加します。

4. 分娩異常、帝王切開の率も増加し、周産期合併症は、BMI40以上で顕著に増加します。

5. 児の先天性の病気の頻度はBMI30以上で有意に増加します。

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